矯正の材料について_ワイヤー編

こんにちは! 岡山県岡山市南区のまや矯正歯科クリニックの秦泉寺 麻耶です。
最近になって、前回のクールに放送されていた下町ロケットを見始めました。
あの技術や品質にかける情熱はすごいですね!(録画ですが笑)毎回ドキドキしながら見ています。日本の技術は素晴らしい。

さて、今日は久しぶりに矯正に関してのお話です。
最近裏側の矯正やマウスピース矯正など見えない治療が人気ですが、表からの治療でもなるべく目立たないようにとブラケットとワイヤーがいろいろ工夫されています◎
今日はその中のワイヤーのお話です。

矯正装置のワイヤーについて

マウスピース型の矯正治療は歯の動き方が違うので一概には言えないのですが、大人の歯を動かすのに一番適していると思うのがこのワイヤーです。
ワイヤーの治療でも、前述のように裏側からと表からする場合とありますが、治療の難易度としては表からの方が術者が見やすく操作しやすいため簡単な場合がほとんどです。
そこで先ほどの話になりますが、なるべく目立たないようにとそれぞれ業者さん側も工夫してくれています。
矯正のワイヤーですが、種類としては
・柔らかいワイヤー
・硬いワイヤー
これらには金属の種類が違うものが何種類もあります。
(そのため、金属アレルギーの方にはなんの金属にアレルギーがあるかで使うワイヤーを変えたりして対応します。)
また、ワイヤーの断面の形は
・丸いワイヤー
・四角いワイヤー
それぞれにいくつか太さが違ったものがあり、組み合わせるとかなりの種類になります。
このたくさんの種類の中から、歯の動かす量やタイミングに合わせてぴったりのワイヤーを選んでいきます。

さて本題ですが、これらのワイヤーを見た目に白くするためには、このワイヤーに白いコーティングをするか、金属自体が白っぽいものもしくは金色のコーティングしたものを使うかになります。

ワイヤー白 ワイヤー金

・まず、この金属自体が白っぽいものは白に近いものの少し銀色がかって見えると思う人もいます。
・金色のコーティングは日本人の歯は歯の表面のエナメル質の色味が黄味がかっている歯が多いので比較的目立ちにくいように感じますが、やはり金色に抵抗のある方もおられます。
・白いコーティングはと言うと、ワイヤーの表面にコーティングされていますので、1か月も毎日歯みがきをしていると多少はやはり剥げてしまって金属色が出てくることがあります。
また、ワイヤーに沿ってブラケットを滑らせて歯を移動させるので、コーティングされていると多少引っかかって滑りが悪くなったりコーティングが剥げてしまうことも考えられます。
他にも、技術的なものから、種類によっては作れないワイヤーもあります。(細いワイヤーにコーティングしようとすると、太さを均一にするためにコーティングのぶんだけ金属が薄くなってしまい強度が保てなくなるなど)
と言うことでそれぞれに一長一短があり、歯科医師は治療の内容によってどのワイヤーが一番効率的に治療ができてかつ患者さんたちの希望に沿うことが出来るかを考えて治療をしています。

このワイヤーですが、昔は銀色のものしかなかったんです。

ワイヤー銀

しかも、ブラケットがこんなに小さく白くなったのもそんなに昔の話ではなく、戦後ですら歯に銀色のわっかを巻き付けて治療をしていました。
(そのため、矯正治療が銀色で目立つというイメージが強いんですね)
そしてさらに技術の進歩で、表からでも目立たない装置やワイヤー、裏からの装置、マウスピース型の装置などが出てきました。
もちろん、これらを作るのは歯科医師ではなく技術者です。
歯科医師が業者さんにこういう希望が多くてね、と言うような話をし、業者さんが委託している技術者・企業さんにこういうのが需要があるから作れない?と打診し、いろいろ工夫してくれた結果出来上がってくるんですね。
矯正治療に限らないとは思いますが、患者さんたちが快適に治療を受けれるようにするためには歯科医師の力だけではなく業者さんや材料を作っている技術者さん達の力が不可欠なんですね。
歯科業界でももしかしたら下町ロケットのようなことがあのかもしれません😃

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